北国岩手の山の中、釜津田暮らしも15年目。農家の嫁の毎日を絵日記風にお届け中。by AKI(kamatsuta2)
もんちゃんの微笑み
2011年 05月 16日 | |
面と向かいあうときは「さん」付けで、ふと話題にあがるときは「ちゃん」付けでみんなに呼ばれるその人は、御年多分80過ぎ。
牛を数頭飼っていて、あまり前には出ないけど、毎年秋の子牛市場では密かにいい値をとっていたりする。
家はわが家からはひと足、二足離れたところ。だからあまりなじみはない。
家の近くを通り過ぎると、たいてい黙々と畑で何かをしていたりする。だからちょっと近寄りがたい。
けれどずっと思ってた。
みんなに密かに「ちゃん」付けでよばれるその人は、いったいどんな人なのだろう。

先日のバラ線張りで、そんなもんちゃんと偶然同じグループになった。
ちょっと緊張しながら隣りで作業した。
前触れもなく、声がかかった。
「△×□○・・・ゴニョゴニョゴニョ」
風が強くて聞き取れなかった。もう一度言ってくださいと言うと、困ったような顔をした。多分もんちゃんにも私の声があまりよく聞こえなかったのかもしれない。風が強かったし、耳も少し遠くなったと聞いていたから。
いずれにしても、困ったなぁ、と思っていると、もんちゃんの顔がふにゃっとゆるんだ。にっこりした。
理由はともあれ、しばしふたりで微笑みあった。

面と向かい合うときは「さん」付けで、ふと話題にあがるときは「ちゃん」付けでみんなに呼ばれるその人のことが大好きになってしまった。

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★ バラ線張りは放牧地の補修作業。この時期のイベント的一日です。詳しくは→バラ線張りにて

▼ 放牧地を行く。よ~く見ると道路わきに囲ってあるのがバラ線。
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